2024年4月25日(木) 10:18 JST

著名人

斜めから、山中教授

新婚旅行でハワイに行ったときのこと。

日本に絵はがきを送りたくて切手を買おうとした。
街中のフツーのお店だったので、日本語は通じない。
英検四級のぬいいとさん、持ってるボキャブラリーを
フル活用だ。

ぬ「 すたんぷ、ぷりーず!( Stamp please!)」
店「 How much?」
ぬ「 えいてぃふぁいぶだら〜ず!( $85!)」
店「(≧∇≦)( 爆笑 )」

もちろん、完全なる天然ボケだが
「 吉本新喜劇のギャグがアメリカ人にも通じる 」
ということがわかった、ある意味感動的な瞬間だった。

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ノーベル賞を受賞した山中教授、講演の時は必ずユーモアを
交えてひとつでも笑いをとることを心してらっしゃるという。

氏、曰わく。
「 アメリカ人には関西人向けのユーモアがうけ
  イギリス人には関東人向けのユーモアがうける。」

…なるほど。
「 おばちゃん、おあいそ〜。全部でいくら?」
「 3千500万円!」
のギャグはハワイでウケてもロンドンでは通じへんねんな。
らじゃ♪ (`ヘ´ゞ

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オフの午前中にいつもの整骨院へ行った。

「 あの山中教授って、堂ヶ芝の人やねんってな!」

そんな話題で持ち切りだった。
整骨院から歩いてすぐのところにあるマンションに
お住まいとのこと。
そんな近くにいらっしゃったんだ。

水泳のメダリスト、入江君でフィーバーした街は
今度はノーベル賞で賑わっている。
やっぱり、明るい話題って、いいもんだ。

お話上手・その3

(「 お話上手・その1
 「 お話上手・その2 」よりつづき )

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「 なんで加害者がオレらの住所知ってるねん?!
  被害者のオレらが加害者の居場所教えてくれ言うても
 絶対教えてくれへんのになんでアッチには教えるねん?!
  おかしいやろ!!」

小粋ないでたちの殿方が謝罪にきた男性に向かって吠えた。
あの不幸な出来事があってからわずか数日のあいだに
もう何回彼を見ただろう。

無免許の未成年が運転していた車が登校途中の小学生の列に
突っ込み、尊い4つの命が奪われた亀岡市での事故。
冒頭のシーンは事故の数日後に加害者の父親が被害者宅に
謝罪しにきた時だったか
情報漏洩した警察が謝罪にきた時だったかのやりとりが
オンエアされた時のもの。

「 本当はこんなテレビだとか表立ったところになんか
  誰も出たくない。  だけど誰かが言わなきゃ忘れられてしまう。
 娘や孫が遭ってしまった悲劇を風化させちゃいけない」
身重だった娘を亡くした彼はその後も幾度となく
メディアに登場した。

事故当初はカメラが向けられた時だけ受け答えをしていた彼。
その彼が危険運転致死傷罪の高い壁にぶち当たり

「 法律を絶対にかえてやる 」

という使命を背負った時から
自らカメラの前に出向くようになった。

おそらく初めてであろうスタジオセットの中で
緊張した面持ちでMCの質問に答える彼。
声はこころなしか上擦っていた。

「 この人も、これからだんだん『 お話上手 』に
  なっていくんだろうか。」

ふと、そう思った。
横田さん、光市の本村さん、東名高速の事故で亡くなった
姉妹のご両親、松本市の河野さん…
私が気づいた時にはもうすでに皆さん『 お話上手 』だった。
カメラ取材にも上擦ることなく落ち着いて、淡々と語られる。
皆さん、もとはといえばこんなにメディアに晒されることが
ないはずの一庶民だった。
『 運命のいたずら 』
それがなければ。

自らメディアに出向いた彼の出で立ちは
カッコいいちょい悪オヤジ風ではなく
凛々しいスーツ姿だった。
世間一般の感覚からすれば当然のことだが
彼にすればこのスーツは「 鎧 」を意味するのではないか
と感じたのは私の思い過ごしだろうか。

こんなことで著名になることは彼にとって本意ではない。
「 できることならば娘とかわってやりたい 」
彼の成し得ない本当の願い、痛いほどよくわかる。

彼が「 お話上手 」になる前に、少しでも早い時期に
彼の「 せめてもの願い 」が成就することを祈るばかりである。

お話上手・その2

娘と食卓を囲んでいたとある夕暮れ時、テレビの報道番組で
北朝鮮拉致被害者・横田めぐみさんの母、早紀江さんが
取材に応じてあれこれ語られていた。

笑「 この人、しゃべり上手いなぁ。」
ぬ「 そりゃなぁ、これだけ場数踏めば上手くもなるで。
ホンマ、元はといえばなんてこたぁない
普通のご婦人のはずやったのになぁ…。」

講演、陳情、取材、各界要人との面会、マスコミへの露出…
もう何十年と、ご本人の意志とは関係なく降りかかっている。
いや、正確には
「 理不尽な理由で連れ去られた娘を連れ戻したい 」
ただ、それ一心で動いてらっしゃるがゆえにいろんなものが
付随してきている、ということかな。

著名人になりたかったわけではない。
偉業を達成したわけでもなんらかの罪を犯したわけでもない。
人脈を広げて認めてもらおうと思っているわけでもない。
ただ、平凡に穏やかに家族と一緒に暮らしたかった
そんなご夫婦だ。

前述、まー君の場合は自ら掲げた目標に付随してくる副産物は
いいことも悪いこともすべて前向きに受け入れることが
比較的容易である。
しかし横田さん夫妻の場合、リスクはもちろんのこと
一見かっこいいと思える様々な事象やメリットに対して
ご本人がどう捉えるかは自由としても、第三者が安易に
評するのはいかがなものかと思う。
間違っても
「 不幸にみまわれたけど、有名になれたし、いいじゃん。」
なんて言葉は御法度だし、そんなこというヤツは
ぬいいとさんが月に代わってオシオキよ!( 古 )

「 あの娘はあの日あの時、たまたまあの場所を
通りかかっただけなのに。
あの日の時間の歯車がひとつでもずれていたら
こんな目には遭わなかったのに。」

時のいたずらで人生を翻弄された方たちがゴマンといる。
平穏な日々を送っていることが奇跡的なのかもしれない。

(「 お話上手・その3 」につづく )

お話上手・その1

楽天イーグルスのまー君こと田中将大選手が
プロに入団したばかりの頃のお話。

シーズン前にルーキーばかりを集めた研修会なるものの場で
「 マスコミに対する応対の仕方 」という講義があった。

講師曰わく。
「 では『 今シーズンの抱負は?』とインタビューされたら
どう答えますか?ハイ、田中くん。」

まー君、曰わく
「 はい。
まずは社会人として……云々かんぬん……
その上で体力強化、精神面での……云々かんぬん……
以上、精一杯がんばります!」

あまりの受け答えのすばらしさに感嘆のため息が
講師や他のルーキーの口から洩れた。

講習のあと、その様子を取材していた局アナが
まー君に訊ねた。

「 なぜそんなに受け答えが上手なんですか?」

まー君はひとこと。
「『 慣れ 』です。」

そうだな。
まー君、ゆうちゃんと高校生の時から常にマスコミから
注目されていた。
もう、ハンパないほど取材はうけていたはずだ。

「 しゃべりが上手になるにはどうしたらよいか?」
なんて考える以前に話す機会が怒濤のことくやってくる。
数をこなすうちに術が身についてくる。
もちろんまー君本人もただ漠然と受け答えするだけでなく
そのたびにどうすれば自分の思いがみんなに伝わるか
ということを考えながら話すということを
いつも怠らなかった、と私は察している。

しかしまー君にとって、話上手になることが
本来の目的ではない。

「 野球人として生きていく 」

という本来のテーマを追い続けていく上で
副産物として「 お話上手 」というものがついてきただけだ。

「 ぬいいとさん、そんなこというけどやっぱり
本人の資質もあるで。」
そんなもん、あたしの知ったこっちゃない(笑)。
( 注「 私の知ったことではありません 」の意。)
資質の有る無しで左右されるのは習得速度くらいだ。
資質があってもやらなきゃ進歩はなし
資質がなくてもバケる場合もある。

ちなみに、まー君のお話上手は私が知る限りでは
「 野球に関して 」だけである。
その他の話題に関して、あるいは普段の彼に関しては
あたしの知ったこっちゃない。(笑)

ただ、ひとつの道で得た術は、他の道でも応用できる術が
あるのも事実だ。

(「 お話上手・その2 」につづく )

千田琢哉の20代シリーズ

最近ハマっている本。




「 え?ぬいいとさん、もうその年代の倍は生きてるやん? 」

それがなにか?(⌒~⌒)
確かに、書店で手に取る時に少し躊躇しましたがね
読みだすと止まらないんです。
すでに自らに刷り込まれていること
以前に刷り込まれていたんだけどいつのまにか忘れていること
そして、五十路前にして初めて心にきたこと
特に「 人生で大切なことは、すべて『 書店 』で買える。」
には、読書に対してコンプレックスのある私の背中を
かなり押してもらえました。

「自己啓発本やエッセイ、ビジネス本しか受け付けられない私。」

それでもいいんだよ、と千田さんに認められたように思えて
それからは拍車がかかり、今ならばどんな活字も
受け入れられそうな気がしています。
で、今そそられているのはコレ。

巷の噂では大半の方が途中で挫折する
かなり難解な本だそうです。
でも苦手の生物の試験で遺伝子の所だけは完璧だったあたし
追試続きの教習所で坂道発進だけはパーフェクトだったあたし
普通の人が「 ココだけは運転したくない 」ってな地元の道を
何の抵抗もなくスイスイ走れるあたし
苦手なのに、苦手中の最難関だけはなぜかクリアできる
というスゴい星を持っています。( 自分で言う。)
なんだか読めそうな気がする。

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