油揚げの仕入れ先のご主人がお亡くなりになった。
午前中まで元気に店の奥で仕事してらしたのに
急に倒れて帰らぬ人となった。
…儚いなぁ。
「 何いたしましょ 」
「 …う〜ん、きつねでえぇわ。」
うどん屋にはあるのが当たり前、の位置付けで
比較的安価なゆえにともすれば軽く扱われがちな
きつねうどん。
「 きつねでえぇわ。」
とか言われておきながら、品切れだとたいそう残念がられる
きつねうどん。
「 豆腐屋のご主人の遺作やで。残りあとわずかやで。」
お客さんには言わないけれど
きつねうどんを運ぶたびに実姉 keshidama さんとそう呟く。
合掌。(-人-)