2024年12月23日(月) 05:32 JST

遺作

油揚げの仕入れ先のご主人がお亡くなりになった。
午前中まで元気に店の奥で仕事してらしたのに
急に倒れて帰らぬ人となった。

…儚いなぁ。

「 何いたしましょ 」

「 …う〜ん、きつねでえぇわ。」

うどん屋にはあるのが当たり前、の位置付けで
比較的安価なゆえにともすれば軽く扱われがちな
きつねうどん。

「 きつねでえぇわ。」

とか言われておきながら、品切れだとたいそう残念がられる
きつねうどん。

「 豆腐屋のご主人の遺作やで。残りあとわずかやで。」

お客さんには言わないけれど
きつねうどんを運ぶたびに実姉 keshidama さんとそう呟く。

合掌。(-人-)
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