2024年12月22日(日) 02:09 JST

雄太の門出

三月下旬、Y太の入学前説明会に同行した。
思えば四年前、雪の卒業式・本編では
「 もうこの門を潜ることもないのかぁ。」
と、感慨深げにここの門を後にしたことだった。

その門のあたりは在校生が鈴なりになって
一生懸命新入生に声をかけながらチラシを配っていた。
さっそく、クラブ勧誘である。
その在校生で囲まれた花道にさしかかると
ひとりの図体が大きい野球青年が

「 ( ̄ー+ ̄) おっ?!」

とか言ってY太に近づいてきた。
せんす高校は男女比が3対7。体育経験あるなしに関わらず
体育会系クラブにとって男子は貴重な存在である。
さっそく目ぇつけられたな。
近づいてきた野球青年は言葉巧みにY太を誘う。

「 なぁ、せんす高校にはラグビー部ないもんなぁ。
  残念やなぁ。だから野球部にはいろう!(⌒〜⌒) 」

なんや、中学の先輩かい!(笑)

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笑とY太の入学式がブッキングしてしまった。
協議の末、私が笑の入学式に同行することになったので
Y太の門出には赴けなかった。

「 出席番号2番 」
青Kさんのおかげで生まれて初めて経験することができた。
そんなことくらいしかエピソードがないのが申し訳ない。

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結局Y太はテニス部に入った。
ラグビーしながら、ボーイスカウトしながら
闇にテニススクールにも籍を置いていた。
( 怪我続きでほとんど休んでたけど。)
まぁ、自然な流れだ。
テニスコートの横は野球部の練習グランドで
例の野球青年が毎日温かい声援を送ってくる。

「 Y太くぅん、野球部もおもしろいよ〜♪(^◇^)┛」

四月を過ごしたところで、高校生活があまり面白くない様子の
Y太くん。
そやな、あまりにも中学生活が面白すぎたもんな。
母にとっては想定内の、世の中的にもよくある案じごとだ。
それはもう、時が解決してくれるのを待つしかない。

「 だってな、あきちゃんやコンドーみたいなやつが
 クラスにおれへんねんもん。」

あ、あのふたりは特別や(笑)。
あのキャラの存在を当たり前に求めるとちょっとキビシいぞ。
そう、楽しみは自分で模索して、開拓して、解決して。
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