2024年12月24日(火) 10:05 JST

やんばだむ

まだまだ知らないことだらけのぬいいとさんです。

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先日見入ってしまったNNNドキュメントのテーマは
「 八ツ場ダム 長すぎる翻弄 」

お恥ずかしながら世の中に疎いぬいいとさん
「 八ツ場ダム 」の名前は認知していたが
なぜ、計画中止がわざわざ選挙公約にあげられるほど
重要なのか全然理解していなかった。

舞台は群馬県に流れる吾妻川流域。
戦後間もなくに見舞われた台風による水害を教訓に
主に洪水調節を目的として八ツ場ダム建設が計画されてから
もう60年以上も経つ。

ダム建設によって、観光地である川原湯温泉街などが
ダムの底に沈んでしまうことからダム建設反対運動がおこったこと。

計画が進むにつれて住民のあいだでも賛否が別れて
いさかいがたえなかったこと。
家庭内での意見相違の狭間に立たされ、自殺した知人もいた
なんてことを、十数年経った今はじめて重い口を開いて
話してくれた住民が印象的だった。

ようやく計画が前向きに進んだかと思えば今度は
立ち退き保証金と、代替え地の敷地代にあまりにも開きがあり
住民それぞれの思惑の違いから合意に至らず、計画が中断。

街を出て行く人たちの苦悩、未だに残る人たちの苦悩。
計画が進まない代替え地では商売の目処がたたない。
残って商売をしてもどんどん住民がへっていくので
経営は悪化する一方。
どちらの道を選んでも将来はおろか、明日の糧さえおぼつかない

そして政権交代による降って湧いたようなダム中止計画。
これまでのすったもんだはいったいなんだったのか!

最近になって建設再開の方針転換があったものの
これまで何度も工事が中止・延期され、本来ならば
もうできあがっているはずのダムや代替え地の温泉街は
未だに姿形はなく、完成は2〜4年先だという。

「 完成すればOKというもんじゃない。
  その街の趣が醸し出されるまでにはそれからまだ数年が必要
  それまで生きているのか働けるのかどうわからない。」

旅館を経営している
70歳代くらいかと思われるご主人が
ため息をつく。

それでもみんなふるさとへの思いは変わらず
祭りの季節には去った者も街に舞い戻り未だに残る者と
ふるさとを懐かしむ様子が流れていた。

年を追って駆け足ながらもわかりやすく構成されていた。
八ツ場ダムに関してほぼ真っ白だった私の頭には
ありがたすぎる番組だった。

「 ぬいいとさん、何を今更そんなこと言うてるの?」

社会の仕組みをよくご存知な方からすれば
私のような人間は滑稽かもしれない。
ただ…2年前に八ツ場ダムのことを公約に掲げながら
八ツ場ダムに関する知識が私と同レベルな立候補者も
けっこういらっしゃったんじゃないかな?ということは
ぬいいとさんの憶測、ということにしておこう。(^皿^)ヾ

番組を観ながら八ツ場ダムに翻弄された人たちと
3.11震災被災者の姿がなぜかずっとダブって仕方がなかった。
人がやったことなのに、人ではどうすることもできないことに
なんの罪もない人たちが振り回されている。
それも60年もの長いあいだだ。
震災は天災だけど、コレはなんていうのかなぁ
なんて思っていたら、八ツ場の住民の方が番組の最後に
答えを言ってくれた。

「 我々は公共事業という災害にみまわれたんだ。」

まさしく。